良医を目指すために・・・!
コメントで「オペを見学させて欲しい」との要望があり,思うところもあったので,重複しますが記事として起こします。

色々な先生の治療を見られた学生時代の院内実習(我々の頃は5年秋から6年秋)は,今から考えると宝の山だったと思います。

院内の時には沢山の先生方の症例や術式を見させていただき,治療の幅を知りました。この“治療の幅”を知らないと,自分のポジションや方向性を見出すことはできません。現在は,大学でも教育カリキュラムの変更により,以前のように沢山の先生につくことはなくなってしまいましたが,それでも,外に出てしまうよりは遥かに沢山の先生に出会えるはずです。個人の歯科医院では,少なければ院長先生のみ,多くても10人程度の先生の治療しか見ることができないと思います。

若いうちは,特に臨床に携わるようになる院内生,臨床研修医,そして研修後最低3年ぐらいは,できるだけ多くの歯科医師の治療を見ることをお勧めします。そして,是非,ディスカッションして治療の根拠を聞いてみてください。

上手下手,平凡非凡,無難極端を問わず沢山の症例を見て検討することにより,治療の幅を知り,自分の歯科医師としての幅も出てきます。そして,幅を作った後はその幅を埋めるような努力をすることも重要です。

その幅を埋めるには,沢山の先生の中から,“この先生のようになりたい”と思う数人(3人ぐらいまででしょう)を見習い,模倣から入ると良いと思います。

私の恩師は2人。私が学生の当時は助教授で現在は教授のI先生と,同じく当時は助教授で現在は代々木上原で開業されているS先生。私のオリジナル,ルーツは両先生にあり,模倣でしかありません。20年を経た今でも,未だ模倣の域から脱することのできないくらい,2人の知識と技術そして歯科医師としての哲学は,卓越したものがあったと思います。

沢山の先生と,そして数人のスーパーな先生に出会えることが,歯科医師として成長できるポイントではないかと思います。

そういう意味からも,是非,若い(生物学的に若いだけではなく心理的に若いという意味も含みます)先生方は,機会があれば色々な症例を見て,感じて,討議したほうがいいでしょう。

私の見学は,大歓迎です。全ての人にチャンスは均等にあるべきです。

ただ,私に限らず指導する側が育てるかどうかは,その人の才能とやる気次第だと思います。特に,やる気は“気持ち”だけではなく“行動”,そして才能は“器用さ”や“賢さ”より“勤勉さ”だと思います。「努力できる才能」が才能の中で最も重要な才能だと感じています。

歯科界は我々歯科医師を筆頭に,歯科医療人が担っています。先人の技術や知識だけではなく,意志や哲学を受け継ぐのは我々ですから,是非,後続の皆さんにも良い伝統を受け継いで,一人でも多くの良医が育つことを,心から願っています。

応援と援助はしますが,行動を起こすのは“あなた”です!
コメント
新米歯科医師です。

先生のブログをみて元気が出ました。現在勤務している歯科医院では、何も教えてもらえません。とにかくやれ!の一点張りで、患者をこなすだけの毎日に憂鬱さをかんじていました。院長にあこがれて研修医を終わりそこに勤務しましたが、現実はひどいものがありました。

先生のように、歯科治療にまっすぐになりたいと心から思い、新たな職場を探す決心がつきました。

見ず知らずの先生ですが、尊敬できる先生だと思います。もっと早く、現実に知り合えていればよかったと、残念です。
from: JJ POP   2009/12/21 11:46 PM
初めまして。

学生さんや研修医の先生,また若手の先生と接していて気付くことは,『教えてもらう』ことに慣れ過ぎていることです。学ぶことは自分のことなのに,座して口を開けて待っていることに疑問を感じることが時々あります。

歯科医師は,職人です。それもかなり高度の技術と知識が必要となります。職人の基本は,親方や師匠の技を盗むことから始めます。もちろん,本を読んで勉強することも必要でしょう。しかし,文字や言葉にならない行間に存在する技が,実は重要だと思っています。

ですから,まず院長が教えてくれないということではなく,その院長の言葉や仕事の行間にあるものを読み取ってください。そこに何もないようでしたら,次の職場を探してもいいでしょう。

非常に感覚的なことなので,理解できないかもしれませんが,言葉で沢山のことを教えてくれることはないと思います。またあったとしても,それには限界があります。

その師匠の仕事に感動できることが,若い先生にとっての向学心につながると私は思っています。実は,その“向学心”がいつも一緒にいる頼もしい師匠になり得るのです。

私も感動を与えられる診療ができているとは思いませんが,そこを目指したいと頑張っていますので,先生も頑張って下さい。
from: T   2009/12/22 9:41 AM
わざわざ、見ず知らずの者にお返事を頂きまして恐縮しております。先生のような院長であれば、きっとこんなに苦しんでなかったのではないかと思い、悔やんでいます。

正直言いまして、このままここにいても、自分の目指すものはありません。むしろ院長のようになりたくないと思っています。

技術的にも人間的にも尊敬できないのであれば、先生がおっしゃるような行間も読みたくないという気持ちが先に来てしまいます。

この歯科医院に勤務し始めた当時、右も左もわからなかった自分が、本当に情けなく思えます。

しかし、先生のような師匠を求めて、頑張って次の歯科医院を探してみようと思っています。ご迷惑かも知れませんが、落ち着いたらご報告も含めて、先生の診療を見学させていただけないでしょうか。ご無礼なのは承知しておりますが、是非、よろしくお願いいたします。
from: JJ POP   2009/12/26 1:13 AM
見学は大歓迎です。向上心を持つ人にはそれ相応に応えたいと思っていますので,是非ご連絡下さい。
http://www.arkdent.com/FormMail/arkdent/FormMail.html
from: T   2009/12/26 9:19 PM
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